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これは、神の言葉に過激に沿って生きた男の子の絵物語。主人公ヘンリー・クランプは、3才になったばかりというのに、己の邪心に気づく。
それにもかかわらず神が自分を愛してくれると知って、聖句や聖歌をよく覚え日々に唱えた。
波間から舞い上がるカモメを見て彼は妹に言う。
「僕が死んだら、あの鳥のように天に昇るんだよ」。 


朝に夕に何か手伝うことはないかとどういうわけかトンカチ片手に両親にたずね、お菓子を我慢しては貧しい者に小遣いをあげ、聖書を読まない年上の少年たちをいさめ、書物に神の名前が軽々しく扱われていると言って念入りに塗り潰す。
心ならずも悪魔のささやきに乗ってしまった時は、激しく後悔して改悛の祈りを捧げた。
そしてある寒い冬の午後、善行のあとの帰り道に大粒の雹(ひょう)にあたって風邪をひき、あっけなく翌日には死んでしまった。


ヘンリーわずか4歳と5か月。最後のページは鳥の彫刻がついた白い墓の絵。
透明感のある絵と文章であまりにさっさと進むので、立ち止まることもなく一気に読まされてしまう。
だが、純粋というものの嫌味と凄みがあとにぽんと残されて、あどけない天使のようなヘンリーの姿が紙一重で小悪魔にも感じられてくる。

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画面構成は、固定カメラでひとつの場所を撮りつづけているような感じで、そこで何やら怪しい生物がコソコソしているだけという、ホントに変わった作品です。
私が今まで出会った絵本の中でも、最高にシュールな一冊だと思います。
まあ、そういった意味で評価は星5つです★
ゴーリーファンにとっては必須アイテムですよ。

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12編のどれもイギリスを代表する第一級のストーリーテリングによるサスペンスに引き込まれ、ぐいぐいと引き込まれて読んでしまう。
しかも繊細に、時にはユーモラスに原文の格調高さを伝える名訳を味わうように何度も読み返す醍醐味。

R・Lスティーヴンソンの短編「死体泥棒」、ディケンズの「信号手」ジェイコブズ「猿の手」などの永遠の定番も含まれるが、これまでに感じなかった興趣はやはり訳の素晴らしさとゴーリーの挿絵による恐怖の増幅効果であろう。
最初から最後まで不気味な「空家」、「八月の炎暑」の奇怪な運命の符合、「豪州からの客」のわらべ歌の不気味など、イギリスはやはり怪談では西の横綱だと感じ入りつつ・・・。
とにかくどの短編も面白く読める最高のエンターテインメントである。

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ある家族の下にやってきた「うろんな客」のお話。
突然やってきたこの「うろんな客」は、家族の困惑と迷惑をかえりみずに好き放題。
自由に生きているようで、実は丸い瞳で家族の様子をちらっと伺っている。
家族も困惑しつつもこれを受け入れて...。
「うろんな客」自体のキャラクターもさることながら、それを見守る家族の顔がいいです。
どんなに困らせられてもやっぱりこいつは憎みきれない、という愛情を感じる作品。

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これは、不幸な子を描いた、不幸なお話絵本です。
例えば、主人公の女の子が地下に監禁されてしまう部分。
もちろん監禁中の一切の描写はされていませんが、何となく行間(ページ間?)の状況を予測してしまう怖さがあります。
この子は、ページとページの間にも、我々の知らない不幸を体験しているのではないか?という怖さです。
そうして我々の想像の中で無限大に肥大する彼女の不幸は、圧倒的に不幸な結末によって、淡々と、話は結実を見ます。
我々は彼女の不幸を、悲しめばいいのでしょうか?笑えばいいのでしょうか?
そんな不思議な絵本。